【キットレビュー】アオシマ 1/700 海上自衛隊護衛艦 むらさめ

今回紹介するのはアオシマの1/700スケールキット、海上自衛隊護衛艦 むらさめです。ネームプレートはイエローサブマリン秋葉原本店で購入したものです。

護衛艦むらさめ(DD-101)について

DD-101むらさめは海上自衛隊が保有する第2世代汎用護衛艦(DD)の第2世代として建造された、むらさめ型護衛艦の1番艦です。就役は1996年、横須賀を母港とする第1護衛隊群に所属します。

海上自衛隊では昭和52年度計画より2,900トン級の汎用護衛艦(はつゆき型)、昭和58年度計画よりはつゆき型の改良型である3,500トン級の汎用護衛艦(あさぎり型)の合計20隻が整備され、これら第1世代汎用護衛艦を護衛隊群で運用していました。

護衛隊群で運用される艦船はその質を確保するために定期的な更新が必要になります。護衛隊群の艦船を更新し、第1世代汎用護衛艦を地方隊へ移管するべく建造されたのが、このむらさめ型護衛艦になります。

むらさめ型は1993年から2002年にかけて9隻が建造されました。

航空運用能力と居住性の向上が求められた結果、基準排水量排水量は4550トンと上述の第1世代汎用護衛艦に比べて大型化しました。また日本の護衛艦の中でも初めてステルス性を意識した設計となっており、従来の艦船に比べて船体や上部構造に傾斜が付けられていたり、マストに電波吸収体が付けられていることも特徴です。

兵装は主砲は76ミリ単装砲、近接防空火器に20mmファランクスを採用している点は先代と同じですが、ミサイルシステムに大きな変更が見られます。

対空兵器はシースパロー対空ミサイルを装備しています(写真黄色枠内)。

従来のあさぎり型は8発のミサイルランチャーへ搭載していましたが、16セルのMk.48 VLS(垂直発射機)を採用しています。1セルに1発のミサイルが収容可能なため、即応弾数が倍になっています。

また対潜兵器であるアスロックミサイルの発射機構も従来の8連装発射機から16セル垂直発射式のMk.41 mod.9 VLSへ変更されています。

むらさめ型は機関に4基のガスタービンエンジンを採用していますが、2基ずつ役割が異なっています。巡航機はロールス・ロイス社製のスペイSM1C、高速機はゼネラル・エレクトリック社製のLM2500を2基ずつ採用しています。このようにメーカーの異なるエンジンを採用する事は珍しいケースです。

キットについて

アオシマより2009年に発売されたキットです。価格は1600円(税抜)になります。製作にあたり、同社のたかなみ・むらさめ型 共通エッチングパーツを購入します。

参考:http://www.aoshima-bk.co.jp/product/4905083043622/

艦船模型は手を出したことがあまりなかったのですが、興味のあるジャンルだったためエッチングパーツの練習や大戦中の船に比べて砲熕兵器が少なく塗装も簡単そうなので手始めに購入したのがこのキットでした。

エッチングパーツに置き換えたメインマストにレーダーなどの機器類を瞬間接着剤で接着しています。

総評

この作例写真にある通り、船体をはじめ各部にヒケが見られるためツライチに仕上げるのは手こずるかもしれません。また、付属のヘリコプターは紛失してしまいましたが、近年のものに比べてディテールがもっさりとした印象です。

エッチングパーツの取り付けも初めての試みだったので微妙な出来になってしまいました。

色々と反省点ばかりですが、キット自体の価格が安いため、もう一度チャレンジしようと思います。