【キットレビュー】HGUC ユニコーンガンダム

今回ご紹介するのはバンダイより発売されたガンプラ、HGUC RX-0 ユニコーンガンダムです。OVA作品、「機動戦士ガンダムUC」に登場したモビルスーツで劇中の主人公であるバナージ・リンクスが搭乗する白亜の機体になります。

機動戦士ガンダムUCについて

機動戦士ガンダムの舞台である宇宙世紀、その中の0096年を舞台とした作品です。過去作品からキャラクターやメカニック、設定が引き継がれており、これらのファンに向けた仕掛けが物語のいたるところに設けられていることも本作の魅力となり、ファーストガンダム世代を中心に多くのファンに受け入れられました。

RX-0について

地球連邦軍の再編計画のひとつ「UC計画」にてアナハイム・エレクトロニクス社によって開発されたモビルスーツです。特殊構造材であるサイコ・フレームを全身に使用しており、従来の機体に比べ機体追従性が飛躍的に向上しています。

通常運用形態は一角獣のようなアンテナを有する頭部を持つことから、ユニコーンモードと呼ばれています。

機体に搭載されているNT-Dシステムがニュータイプするとリミッターが解除され、デストロイモードと呼ばれる形態へ変身します。

デストロイモード時は全身のフレームが拡張することで装甲が展開し、サイコフレームを露出させます。展開時に頭部のフェイスカバーが開きガンダムタイプの顔面が現れるため”角割れ”とも呼ばれます。

キットについて

ユニコーンガンダムのHGUCキットは2009年11月に発売されました。もうずいぶん経ちますね。このキットでは先述した変身機構はオミットされており、それぞれ別商品とて展開されています。

ユニコーンモードとデストロイモードのキットではそれぞれ付属する武装が異なります。デストロイモードはビームマグナム(マガジン含む)が付属するのに対し、ユニコーンモードはハイパーバズーカ(マガジン含む)、ビームサーベルの刃、表情のついた平手パーツが付属します。ハイパーバズーカ、ビームマグナムはいずれもバックパックにマウントが可能、マガジンは腰部にマウントが可能となっています。

発売当初はユニコーンモードにビームマグナムを持たせたい場合や、その逆にデストロイモードにハイパーバズーカを持たせたい場合は両方購入する必要がありました。

2013年5月にユニコーンモードのフルアーマーユニコーンガンダムが発売され、そこから遅れること1年。2014年4月にデストロイモードでも同様の仕様が発売されました。今回の製作にあたり購入したのはユニコーンモードの方です。ビームマグナムを装備しているユニコーンモードが好きなので、このキットを選びました。

このフルアーマーユニコーンガンダムはそれぞれのキットに追加武装と大型ブースターユニットを加えただけでなく、ビームマグナムとバズーカがどちらも付属します。そのため、「本体はユニコーンモードだけで良いけどビームマグナムを持たせたいな。でも、そのためにデストロイモード買うのもなぁ…」といったニーズにも対応しています。ただし、価格は3,000円近いので結局両方揃えるのと出費は変わらないのですが…。

episode4「重力の井戸の底で」より、ガランシェールより出撃した時をイメージしてシールドにビーム・ガトリングガンを装備しています。

製作にあたり、ガンダムデカールの貼り付けと塗装をしていますが、キット自体への加工はせずにストレートに組みました。

普段、ガンプラを作る際は黒立ち上げのグラデーション塗装をしますが、この機体は機体色そのままの方が自分の中のイメージに合っているので塗装もシンプルに行ないました。

メインカラーが白なのでスミ入れは灰色で行なうのがセオリーとされています(勿論、個人の好みで構わないのですが)。私は濃い目が好みなので、ジャーマングレーを使用しました。内部のサイコフレームの表現として赤でスミ入するのも面白そうですね。

ガンダムデカールのNo.76 “HG 1/144 ユニコーンガンダム用”を使用しています。デカールの貼り付け位置は特に決められていないので自由に貼り付けます。戦闘機やガンプラのVar.Kaシリーズのボックスアートなどのコーションマークを参考にしました。貼り付けたらツヤ消しクリアーで全体をコートして完成です。

総評

色分けは良好で、パーツの合いなどは問題なし。合わせ目も目立たないので、サクサク組めるほか、デストロイモードへの変形機構がオミットされている分、塗装は楽な部類かと思います。

シンプルなカラーリングのため手を加える余地が多く残されているので色々なアレンジが楽しめると思います。

可動範囲については当時としては普通程度、首の上下のスイングは比較的良好な可動範囲を実現しています。

肩が上方にスイングできるため武器の両手持ちはできますが、2020年現在の目で見れば狭いと感じる方もいるかもしれません。

ユニコーンモードは機体の各所の装甲の割れ目をモールドで再現しているので、近年発売されたガンプラの中でも比較的モールドが多く、スミ入れとつや消しをするだけでも印象が大分変わるのでオススメです。普段は塗装まではしていないという方も、このキットでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。