今回はHGUCのネモ(ユニコーンデザートカラーVer.)をレビューします。
MSA-003 ネモについて
Zガンダムに登場するエゥーゴの主力量産型MSです。
もともとエゥ-ゴはアナハイム・エレクトロニクス社からRMS-108 マラサイを受領する予定でしたが、ティターンズに引き渡されたため、その代替機として開発された機体がネモです。
頭部のバイザーが物語るようにジム系の流れを汲む本機ですが、同じジム系列の発展型としてジムⅡがあります。ジムⅡが旧式機に近代化改修を施したのに対して、ネモは当時の最新技術に加えてジオン系技術を取り入れているという点が大きく違います。
連邦とジオンの技術融合を果たしているため、ジムⅡが装備しているビーム・ライフルを装備する一方、ビームサーベルはリックディアスと同型のものを装備しているなど両陣営の武装を使用することができます。装甲材にはガンダリウム合金を使用しており、ジムⅡのチタン合金セラミック複合材に比べて耐久力に優れています。
また、脚部の大型スラスターと背部の大型バックパックは一年戦争時の高性能機ジムスナイパーⅡのレイアウトを採用しており、ジェネレーター出力でも1,620kw(ジムⅡは1,518kw)とスペック上ではジムⅡを上回っていました。
脚部は大型スラスターに目が行きがちですが、地球降下作戦での運用を視野に入れていたため柔軟性や耐落下・衝撃性が向上しており、フレームが露出していることも特徴的です。
「機動戦士Zガンダム」のグリプス戦役から9年経過した「機動戦士ガンダムUC」の舞台でもトリントン基地に所属する砂漠戦仕様のネモが使用されている描写があります。
キットについて
ネモは2020年4月現在、HGUCシリーズにて3種類のバリエーションが展開されています。
「機動戦士Zガンダム」のイメージに近い通常版。通常版より淡いグリーンになり「機動戦士ガンダムUC」のイメージに寄せたネモ。同じ「機動戦士ガンダムUC」より、トリントン基地防衛任務に参加していた砂漠戦仕様のデザートカラー.verの3種類です。
カラーリング以外の違いは付属する武器です。通常版はビーム・ライフルのみ、ガンダムUC版はジム・ライフルのみ、ガンダムUC版のデザートカラー.verは両方付属します。価格はいずれも1,500円です。
ガンダムUC視聴時にデザートのカラーリングが印象的だったため、こちらを購入しました。
合わせ目がところどころ見える箇所に出ますが、過剰に目立つというわけではなく普通の量産機によくあるレベルです。
思いのほか配色が細かく、シールで再現する箇所が多くあります。
特に肩や脚部のバーニアの内部はオレンジ色ですが、これらすべてを部分塗装していくのは少々手間がかかる作業になりますね。
頭部のメインカメラも高さがないため、筆塗りだとはみ出やすいため注意が必要です。作例ではハイキューパーツのミラージュデカールを使用しています。
肘、膝に二重関節を採用していないため可動範囲は並みといった感じです。特に頭部はあまり動かない印象です。
ビームサーベルは2本付属、刀身もクリアピンクのものが2本付属します。
腰の後ろ側にサーベルラックがあるのですが、取り外しを頻繁に行うと擦れて塗膜が剥げてしまう恐れがあるため塗装派の方は要注意です。
シールドの伸縮状態はは差し替えにてそれぞれ再現可能です。
このシールド、細長いため防御範囲に不安を覚えますが、ガンダリウム合金だから多少被弾しても良いという事なのでしょうか。。
総評
シールドや頭部の形状がジェガンやジムとはまた違う趣がありますが、いかにも「普通の量産機」然としています。可動範囲にしてもプロポーションにしても、まったくナチュラルな感じです。
せっかくデザートカラーver.を出すのなら既存キットとの差別化の意味でも劇中で使用していた長砲身の170mmキャノンを付けてほしかったですね。
部分塗装が面倒な箇所にあるため、塗装派や塗装始めたての方は普通の量産機のノリで手を出すと案外疲れるかもしれません。パチ組みだとサクサク作れますのでオススメしたいですね。