【コラム】簡易ジオラマを作ってみた

以前紹介した紫電改ですが、元々譲る予定で製作したものでした。この紫電改製作の際に受けたリクエストは第343航空隊仕様であることと、パイロットも欲しいとのことでした。

パイロットはハセガワのキットには付属していませんでしたが、数年前に製作したタミヤの1/48スケールの零戦二一型に付属していたものが手元にあったので、これを使うことにしました。

どうせなら、と部屋に転がっていたディスプレイケースに入れて贈ることにしましたが単純にディスプレイケースに入れたところ、やや物足りない感じに…。

せっかくなのでディスプレイケースを簡易ジオラマにして贈ることにしました。

主に使用したのは模型店の鉄道模型のコーナーで偶然見つけた土職人3号という商品です。

この土職人はマットメディウムと情景用の砂のセットになったものです。マットメディウムは接着力のある絵の具のような画材です。質感は木工ボンドに近く、塗った後は透明な艶消しになるため、情景用の砂と混ぜ合わせることで地面を表現できるようになります。

混ぜて塗るだけなので、かなり手軽に実行できそうな点が魅力ですね。

土の色が1色だとのっぺりした印象になると思い、表情を付けるためにアクリル絵の具も買いました。

また、土だけでは不自然なので、草や石の情景アイテムも同時購入しました。

マットメディウムの量に不安を感じたので、保険に木工ボンドも買いました。あまり色々買うと当初の「簡易ジオラマ」から逸脱するため、ここで打ち止めです。

さっそく土職人をディスプレイケースの土台の上ですべて開封します。マットメディウムとリアルサンドの割合ですが、リアルサンドの方がやや量が多い印象だったため、水を適宜継ぎ足します。

ディスプレイケースの面積は320mm×280mm、ギリギリ塗れるかどうかという微妙な塩梅だったため、木工ボンドを投入。おそらく250mm×250mm程のサイズであればこの土職人セットで塗りきれる量だと思います。

木工ボンドを入れたところ、ボンドの白を打ち消すためにアクリル絵の具を投入。いよいよカオスな状態に。

このマットメディウムとリアルサンド、水、木工ボンド、絵の具を混ぜてペースト状にしたもの塗っていきます。

乾燥には1日近く要するため、慌てずに均一に塗っていきます。

塗り終わったら、小石を振りかけます。マットメディウムと木工ボンドに接着力があることと、ケース内であることから接着のフォローはしていません。気になるようであれば水で薄めたボンドを上から塗るか、霧吹きで吹き付けると良いでしょう。

次に草ですが、フィールドグラスを適当な長さに切って使います。ペーストを塗った直後では倒れてしまったため、2時間以上放置してから毛抜きやピンセットなどで一本ずつ刺していきました。凝るときりがないと思ったので、砂利もフィールドグラスも使用は控えめにしています。

あとは乾燥まで放置して完成です。

パイロットの位置はやや中途半端に見えますが、機体の位置を変えることで色々な楽しみ方ができるようにしてみました。

土職人はたまたま見つけたアイテムですが、非常に手軽に土が表現できたので大変助かりました。フィールドグラスと砂利がだいぶ余ってしまったので、今後も簡易ジオラマを色々作ってみようと思います。