【アイテム紹介】マスキングテープ

文具屋などで装飾が施されたデコレーション用のマスキングテープを見かけるようになりました。最近は種類も豊富になってきており、数年前に比べて日常に溶け込んでいる印象がありますね。

このようなアート重視のマスキングテープはスケジュール帳や写真、メッセージカードや小物への装飾や縁取りに使われたり、包装のリボン代わりに使用されたりしています。

もともとマスキングテープはその名の通り、覆い隠すことが目的の材料です。

マスキングテープとは主に塗装、シーリングやコーキングなどから保護をするために使われるテープです。養生を目的としたもののため、セロテープやガムテープなどに比べて粘着力が弱いことが特徴です。プラモデルの製作では、こうした本来の用途で使われており、主に塗装時に塗分けが必要な際に使われます。

今回はこのマスキングテープについて深堀りしてみたいと思います。

マスキングテープについて

マスキングテープは各社から色々な種類、幅のものが発売されています。

幅が広いほうが覆い隠す面積が広くなるというメリットがありますが、細い(幅が狭い)ものは曲線への追従性に優れるため、塗装対象に応じて適宜選択すると良いでしょう。

タミヤのマスキングテープはケースに入ったものも発売されています。

このケースはマスキングテープの横にホコリや毛、削りカスなどが付着することを防ぐ役割を持っています。ホコリが付着したまま塗装を行うとテープが浮いてしまい、塗料が入り込んでしまったり、にじんだりしてしまう原因につながります。

テープのフチにホコリが付いているのが見えます。

必ずしもケースが必要ということはありませんが、マスキングテープに不要なものが付着しないよう管理できると望ましいでしょう。

マスキングテープの使い方

基本的にマスキング、すなわち覆い隠すことができればOKです。マスキング作業にあたり、デザインナイフはマストアイテムと言えます。このほかに、爪楊枝やマイナスドライバーなど先が尖ったもの、切り出しを行う場合は定規があると捗ります。

それではモールドに沿って塗り分けを例に使い方を見てみましょう。

1.マスキングしたい箇所を覆うようにテープを貼ります。私の場合、テープの糊が強く塗膜を剝がしてしまいそうな時はあらかじめ机など別のものに貼って、剥がしてを繰り返して粘着力を少し落としています。

2.カバーしきれたら、はみ出た部分を切除します。今回はモールドに沿ったマスキングなので、切り取るエリアをはっきりさせるために爪楊枝やマイナスドライバーなどの先が尖ったものでモールドを優しくなぞります。なぞることで保護したい表面とテープとの隙間をよりなくすことができます。

3.マスキングテープに浮き出たモールドをデザインナイフで強くなぞっていきます。はみ出すと表面を傷つけてしまうため、丁寧になぞりましょう。また、フチや隅、先端部などは力が入りにくく断ち切れていない場合もあるので、注意が必要です。

4.切り離しを終えたマスキングテープの不要な部分を取り除きます。糊が表面に付着していないか、しっかりマスキングできているか確認します。

5.塗装後、半乾燥ぐらいのタイミングで保護面のテープを剥がしましょう。塗装直後だと乾燥していない塗料が付着する可能性もあります。塗料が保護面へ入り込んでしまった場合は、番手の細かい研ぎだしクロスやコンパウンドなどで優しく塗料をこすり落としましょう。こすりすぎると下地も落ちるので要注意です。

マスキングテープの種類

マスキング用のアイテムはテープ状のもの以外にも、短冊状や円形や三角形にカッティングされたマスキングシートや液状のマスキングゾルなどがあります。

カーモデルはキットに窓の形状やサイズに合わせてあらかじめ切り出したマスキングシートが付属する場合もあります。

ほかにもサードパーティーからレシプロ機の複雑なキャノピー形状に合わせたマスキングシートが発売されており、時間短縮に大変役立つアイテムです。

最後に

塗装の下ごしらえとなるマスキングは大変重要な作業になります。地道な作業なので面倒に感じる方も多いと思いますが、キレイに塗り分けることができた時の達成感はひとしおです。どのプラモデルのジャンルを作るうえでも役立つスキルなので、押さえておきましょう。

また、マスキングが苦手あるいは面倒に感じる方はリスク軽減の観点からも、あらかじめカッティングされたマスキングシートの活用を検討してみてはいかがでしょうか。