【キットレビュー】HGUC RGM-79D ジム寒冷地仕様

今回のキットレビューはHGUCのジム寒冷地仕様になります。

RGM-79D ジム寒冷地仕様とは

本機はOVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場した地球連邦軍の量産MSで、一年戦争時に生産されたジム系列のMSとしては後期生産型に分類されています。「寒ジム」と呼ばれたりもします。

その名の通り、亜寒帯以北(または以南)の寒冷地に適応させるべく、これまでの車両や航空機などの装備の運用ノウハウに基づいた凍結防止用の防寒処理が施されております。背部ランドセルが待機状態時の消費エネルギー効率に優れたものに再設計されているほか、通常のジムに比べて生存性を考慮し、通信能力が大幅に強化されています。

本機は後期生産の中では早い段階に生産されています。これはRX-78ガンダムが極寒冷地でのデータ収集をしていないため、本機をテストベッドとして投入する必要があったためです。本機の機体構成は後期生産型のジム・コマンドやジム改に引き継がれることになります。

装備している武器は専用装備の90mmマシンガンです。形状は円筒形でイギリスのステンガンに似ています。横に突き出たフォアグリップ兼用のマガジンと銃身下部に設置されたグレネードランチャーの射出機能が特徴です。

劇中では登場場面は少なく、1話冒頭のサイクロプス隊による北極基地襲撃の際に迎撃出てきた場面のみですが、ハイゴッグに手首を撃たれて制御できなくなったマシンガンで自分を打ち抜いたシーンは非常に印象的でした。PSソフト『SDガンダム ジージェネレーション F』でもこのシーンを見ることができます。

キットについて

かつて旧キットシリーズでは立体化されませんでしたが、2003年7月、晴れてHGUCシリーズにて立体化となりました。価格は税抜きで800円です。
構成はいたってシンプルでポリキャップ用のパーツを除けばランナーは4枚のみ。元々色分けの少ない機体なのでシールも少なくサクサク組めます。

頭部

首周りはスッキリしているため、無理なく可動できます。作例では頬の赤いインテークを塗装していますが、付属のシールで再現可能です。
バイザーはクリアパーツですが、初期の頃のキットのため内部パーツはありません。うっすらと中身が透けるので気になる場合は対策した方が良いかもしれません。作例ではハイキューパーツのミラージュデカールを貼っていますが、複雑な曲面のため上手く貼れてません。

胴体/腰

胴体のインテークやコクピットハッチ、脇腹は色分けがされているので無塗装でも設定どおりの配色になります。腰は中央のV字モールドは色分けされていないため、シールまたは塗装で補う必要があります。

腕部

肩部は合わせ目が目立たない構造になっています。スラスター内部のグレーはシールが用意されていないため、気になる場合は部分塗装で補う必要があります。肘の可動範囲はおよそ90度ほど。発売時期を考えれば相応の出来といったところです。袖口のグレーは再現されていません。
ハンドパーツは穴あきの握り手のほかに、右手は武器の持ち手とビームサーベルと一体になったものが、左手は平手がそれぞれ付属します。個人的には平手の大きさがわずかに大きい気がします。

脚部

腰部から脚部にかけての凹凸の少ないデザインは本家ジムに近いデザインですね。脚部は合わせ目が目立つ位置にハッキリ出ます。ここまでしっかり出るともう清々しいです。しかしながら形状が複雑ではないので処理はしやすいです。

武装

武器はマシンガンとビームサーベル、劇中では登場しなかったシールドが付属します。

マシンガンのストックは伸縮しないため腕とぶつかります。(MGは伸縮や可動によって腕部との干渉を避けることができるようになっています。)
ビームサーベルは握り手と一体になったものが付属します。白一色のため塗分けが必要です。サーベルをクリアパーツに置き換えても良いでしょう。

シールドは十字のない六角形のものが付属します。目立つ位置にヒケがあるため気になる人は要注意です。マウントラッチを介して腕部に取り付けますが、取り付け位置は腕の外側のみで、肘側に接続することはできません。シールドのグリップを握ることができるため、保持力は良好です。

総評

製作にあたりハイキューパーツのミラージュデカールと余り物のガンダムデカールを使った以外は組んで塗装したのみです。マシンガンをはじめ、胸部のインテークやバーニア、関節にはガンダムカラーのUG05 MSグレー連邦系を在庫処分を兼ねて使用しています。

ジムにアレンジを追加しつつも、スッキリとまとめている印象があります。ジム以上、ジム改未満といった感じでしょうか。二重関節ではないため、肘や膝の可動はそこそこといった印象です。

パーツ点数が少なく、組みやすいので暇つぶしや息抜きにも丁度良いですし、価格も安めなので複数組んで1個小隊作ってみるのも良いでしょう。また、顔や胴体は特徴的で見栄えもいいので改造のベースキットやパーツ取りにも最適です。

どんなユーザーにもお勧めできる懐の深さを持った良キットだと思います。